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リハーサル4日目

今日24日は、英哲さんや木乃下さん達のケルン入りの日です。
オーケストラは、いつもよりちょっと遅めの11時からリハーサル。
今日は「鬼神」と「絃魂」を中心に、「囃子」「土俗的舞曲」「海響」をサラッと。

鬼神」と「絃魂」は、両曲とも和楽器のコンチェルト。
文化の違う、そして音楽のフィールドも違う楽器をコンチェルトにするのは、大きな冒険です。でも、音楽にはそれらを超えた何かがあるように思うのです。今回、僕の作品を取り上げてくれたケルン放送管弦楽団のように。
そこには、言葉を越えてお互いが理解し合える何かがあるんですね。

今日は、そのソリストなしでの練習でした。
既に一週間、僕の作品にどっぷり浸かっているオーケストラですから、音楽のニュアンを伝えるのはかなりスムーズになってきました。
多少欲が出てきて、しつこく練習する時もあるのですが、それにもしっかり応えてくれます。
オーケストラにとっても初体験の和太鼓と津軽三味線のコンチェルト。
明日からの合わせが楽しみです。

リハーサルが終わって、ホテルへ戻り一休み。

19時過ぎに、ちょうど大聖堂の前で英哲さんや木乃下さん達と感動の再会!
日本からの道中は、なんの問題もなく、手荷物扱いの和太鼓や三味線も全日空のご協力でとてもスムーズに運べたとのことでした。
全日空様、ご協力ありがとうございます!

合流後は、まずはいつもリハーサルをしているWDRのホールへ。
楽器のセッティングの下見をしている英哲さん達

リハーサル会場を下見する英哲さん

なんと、英哲さんは30年前に鬼太鼓座のメンバーの時にこのホールで演奏したのだそうです。
明日の段取りなどの打ち合わせをして、その後はやはりケーニシュ!
ゲストの皆さんと初日の乾杯
ドイツ初日ですから、まずは典型的なケルン料理とビールを堪能して頂きました。
みなさん、明日からよろしくお願いしますね!

ところで、昨日はブログをアップできなかったのですが、実はまたもやダウンしちゃいました。
6年前の「喚起の時」の個展の時もそうだったのですが、この一週間の疲れが出たのか、明け方から調子が悪く、昼にはなんと熱が39℃!
日本から持ってきた薬と水を大量補給し大汗をかきながら、一日ホテルで静養していました。おかげで今朝は、熱も平熱に戻り、無事リハーサルを行えました。

ホント、つくづく日頃の運動不足と身体の鍛錬の足りなさを痛感します。

これからは本番までは全力疾走。
体調を万全に頑張ります!!

ケルン6日目

今日はオーケストラのリハーサルはお休み。
ケルンに来て6日目となり、だいぶ慣れたところで、朝からたっぷりと市内観光です!

まずは、ケルンのランドマークであり世界遺産でもある大聖堂の内部

大聖堂の内部

見てるだけで荘厳な雰囲気があるパイプオルガン

大聖堂のパイプオルガン

入った瞬間、身が清められるような壮麗な感じがしました。
土曜日とあって、かなりの人だったのですが、その全ての人たちを畏怖するような空気が漂っていました。

いつも思うことですが、ヨーロッパ音楽をやる上で教会を抜きには語れないことを肌で感じます。

大聖堂を後に、歴史を遡るかのようにローマ・ゲルマン博物館へ

ローマ・ゲルマン博物館

ここは大聖堂のすぐ隣にあるのですが、ローマ時代からあるケルンの歴史と成り立ちを、実物を目の前に感じることが出来ました。

ローマ時代のケルンの地図

この図を見るとローの時代の神殿の跡に大聖堂が建てられたのが分かります。

博物館内部

なんと、何の柵も囲いもなしに遺跡が!
まさに肌で触れるという感じです。

その後は、ちょっと街中を散策。

ケルンの路地

この路地の雰囲気がイイですね。

昼からケールッシュ

そして、昼間っからちょっと一杯。

その後は、有名なライン川の遊覧船でケルンを川からゆったりと見物。

ライン川観光

ライン川からのケルンの街

ライン川からの大聖堂

ライン川からの大聖堂
どこから見ても風格がありますね。
この日は、気温も25℃くらいで、ちょうど散歩日和。
川の上はとっても気持ちよかったです。

そして、船が降りるとなんと川沿いにグランドピアノを運び出し、チャイコフスキーの協奏曲をたどたどしく弾くピアノマン(苦笑)

川沿いのピアノマン

そして、ケルンの中央駅は、電車が出るとすぐにライン川の鉄橋になるのですが、なんとその橋は電車と人が平行に走ってるんです!
鉄チャンにはたまらない一枚

歩行者とICE

鉄道と人道の間に金網の柵があるのですが、そこには沢山の鍵が!
永遠を誓った恋人同士がここに鍵を掛けて行くんだそうです。
縁結びの願掛けみたいですね。

その後は、さすがに疲れたので一旦ホテルへ戻り暫し休憩。

ちょっと腹ごしらえをした後、今夜はオーケストラのオーボエ奏者の吉田さんのお誘いで、ドイツの現代音楽のコンサートへ行ってきました。
日本にも来日したことのある現代音楽のアンサンブル“musikFabrik”

musikfabrik

プログラムは、初演を2曲含む5作品で、全てタイプの違う作風だったので、意外と(?!)楽しめました。

ヨーロッパに来て思うのは、20年前もそうでしたが、特に“現代に生きている作曲家”へのバックアップがスゴいということです。
この団体もWDRの援助のほかに、政府や銀行など様々なスポンサーがついているそうです。これは文化の啓蒙に力を入れているだけでなく、やはりもっと根幹に音楽に対する大きな力が潜在しているのでしょうね。
プログラムも、90年代のスペクトラム学派風な作品から、ポスト新古典的なメキシコ出身の作曲家の作品。シアターピース的な諧謔的作品など、非常に良く考えられたプログラムでした。
考えてみれば、僕だってヨーロッパでは殆ど無名ですが、Fechnerさんは「文化的にやる価値がある」とこの企画を進めてくれたらしいです。
なんと懐の大きいドイツでしょう!

コンサート後は、吉田さんや吉田さんの奥様で同アンサンブルのホルン奏者であるクリスティーヌさんやメンバー達と楽しくビールを飲み語り合いました。

そして、帰り道。

夜中に舞う鳩

夜中の大聖堂に沢山の鳩が!
こんな光景は初めて見たとクリスティーヌさんも言っていました。
神秘的。。。

リハーサル2日目&3日目

昨日までは連日30℃を超えていたのですが、今朝一雨降ってようやく涼しいケルンとなりました。

もう毎日中味の濃いリハーサルと録音で、昨日はさすがにホテルへ戻ってグッタリ。ブログ更新が出来ないでいました。
スミマセン!

なので、まずは昨日のリハーサル2日目の様子から。

リハーサルとレコーディングをしているWDRのホールスタジオの入り口

リハーサル会場

2日目は「海響」からスタート。
この曲はブラスとパーカッションが大活躍する曲ですが、もう初っぱなから大音響!
さすがドイツのオーケストラ、響きが熱い&厚い!
さらに中間部の静かなところでは、弦の響きが美しい!

リハーサル会場と言っても、パイプオルガンまである立派なホールで、客席数も800席くらいあります。
なので、響きがとっても良いホールで、プレイヤーもとっても弾きやすいと言っていました。
さすが放送局のオーケストラ!
自前のホールとレコーディング設備があって、楽屋にはカフェも。
日本のオーケストラにとっては羨ましい環境です。

さて、「海響」のリハーサルは順調に進み、後半の“早馬鹿”などは信じられないテンション! ドイツ人の吹くあのお囃子のフレーズも良い感じでした。
銚子のみなさんにも聴かせてあげたいなぁ。

そして、録音はこれまた納得がいくまでテイクを重ねます。
ライヴで聴く分には何も問題がないような箇所も、録音となるとちょっとしたアンサンブルのズレやピッチも許されません。ディレクターの無情なまでの(?)指示が飛びます。
「うわ〜、厳しいなぁ」
正直な僕の感想です。
作曲家としては、完璧な演奏を目指してくれるのは大変ありがたいのですが、一方演奏者にとってかなりキツい僕の曲を、何度も演奏してもらうのは身が縮まる思いです。
指揮の水間さんも根気よく仕上げてくださって、頭の下がる思いです。

「海響」のリハーサルと録音を終えた後は、昨日リハーサルした「祷歌」のリハーサルと録音にはいりました。

「祷歌」の独奏部を演奏中のオリバーさん

オリバーさん

この曲は、これまでの曲とはがらりと変わって、内面的な音楽なのですが、それがドイツ人の感覚と共感したのが、深い味わいの響きとなって昇華されて行きました。
ソリストのオリバーさんも素晴らしく、たっぷりとした歌い込みと日本的な“間”の取り方が絶妙でした。
きっと本番は、素晴らしい世界初演となることでしょう。

そして、今日リハーサル3日目。
いよいよ僕の指揮で「犬夜叉幻想」と「鬼神」です。
まずは、「犬夜叉幻想」のリハーサル
犬夜叉リハーサル

「犬夜叉」は既にドイツでも放送されていて、コミックスも街の本屋に必ずある程なんです。
でも、一応オーケストラの皆さんには「犬夜叉」の説明をして、リハーサルにへと突入しました。

まず最初はざっと最後まで通しを。
最初の響きから、もう鳥肌もんです!
この2日間、僕の作品をみっちり演奏しているせいか、僕の作品への理解度が日に日に増して、楽譜が何を言わんとするかを最初から良く理解してくれています。
ブラスセクションのパワーも、もう強力強大で、まさに“吠える!”って感じ。
木管楽器のソロも美しく、そして泣かせます。

犬夜叉は、これまで録音やコンサートで何十回と演奏してきましたが、外国で演奏するのは初めて。しかし、こんなに理想的な演奏をしてくれるなんて、実はちょっと驚きでもありました。

僕の純音楽作品、「民舞組曲」や「海響」を海外のオーケストラで演奏する場合、微妙に違う節回しやニュアンスを説明するのに結構苦労するのですが、ここケルンでは、そのようなことが殆どありませんでした。
それは、放送オーケストラなので、いろんな音楽に対応できる柔軟性と、「犬夜叉」の様にドラマ的な背景がある音楽にとても共感してくれたからではないかと感じています。
そして何よりオーケストラが積極的に演奏してくれているのが大きいですね。

それにしても、一番の問題は棒(大汗)
ドイツのオーケストラを振るのは初めてなのですが、そのコントロールの重いこと。(苦笑)
さすが、ベートーヴェンやブラームスの国。その重厚な演奏スタイルは犬夜叉を振っても変わることはなく、テンポの作り方に大汗をかきました。
でも、これも大変貴重な経験。そして、段々と僕の棒に応えてくれる楽員達とのコミュニケーションがとても嬉しいんです。
「お前の曲は演奏しててとても楽しい」
「Great music!」
と、休憩時間や録音が終わってから、多くの楽員が声をかけてくれて、それが何よりも救いになります。

「犬夜叉幻想」も録音したのですが、これも日本の録音の仕方とは少々違い、慣れるまでが(まだ慣れてませんが)一苦労。
作曲者より厳しいディレクターの注文がビシビシ飛んできます(大汗)

それでも、なんとか録音を録りきり、「鬼神」のリハーサル。
まずは、「鬼神」というタイトルの説明をします。
今回、オーケストラのオーボエに吉田さんという日本人の方がいらっしゃるのですが、このリハーサルや録音に通訳としても助けてもらっているんです。
このブログで何度か「鬼神」の説明をしましたが、これをドイツ語に訳すのはかなりの難題。やはり言葉のニュアンスや漢字という東洋独特の表意文字を説明するのは難しいですね。

じゃあ、なんで漢字を使うの?
と言われると、やはりそれでしか表現できない意味合いがあるんですね。
「Sonata」とか「Divertimento」は、やはり西洋の思想を背景にしている形態で、僕の作品のタイトルにはどうもしっくりこないんです。
なので、理解に多少時間がかかろうとも漢字や漢字による造語でタイトルを作るんです。

さて、「犬夜叉幻想」で僕もオーケストラも相当エネルギーを使ったので、今日の「鬼神」は1度通すだけ。世界初演でもあるし、今日は英哲さんたちもいないので、どんな感じの曲かをまずは知ってもらいました。

今日も内容ビッシリの1日でしたが、明日明後日はお休み。
ちょっと気分を変えて、ケルンを満喫したいと思います。

リハーサル1日目

いよいよ今日からリハーサル!
まず初日は水間博明さんの指揮で「民舞組曲」からの「囃子」と「土俗的舞曲」、そして今回初演となる「チェロとオーケストラのための 祷歌

今回、オーケストラへのプレゼントを兼ねて日本から締太鼓、馬子鈴、拍子木、木板を持参したので、それを抱えて9時30分にはリハーサル会場へ。
バカンス明けもあってか、既に早めに楽員の方々は集まっていました。
ちょうど廊下で、水間さんに先月28日の打ち合わせ以来の対面。
ご挨拶をして、まずは日本からの打楽器を演奏者へ。
ご挨拶と楽器の説明をして、指揮者室で軽く打ち合わせ。

10時から、いよいよリハーサル開始!
まずは、Fechnerさんの僕の紹介があり、その後に僕が挨拶。
勿論、ドイツ語は話せないので、英語で簡単にスピーチ。
「…僕の作品は典型的な現代音楽ではないですが、皆さんに共感していただけたら嬉しい…云々」

さぁ、まずは「囃子」からのリハーサルです。

囃子リハーサル

リハーサルと言っても、レコーディング設備が完備されたホールでの練習。
響きがとっても良いのです。
最初の音出しで、バカンス明けとはいえ、オーケストラのバランスの良さ、各パートの力量の高さ、そしてなにより最初から作品に対する集中力が素晴らしい!
いろいろと奏法の説明や楽曲の解説も踏まえながら進んで行ったのですが、この「囃子」は打楽器パートに“掛け声”があり、最後の掛け声を全員でやろうということになりました。
「いよぉーーーおっ!」
という能囃子のような掛け声なのですが、皆さん楽しそうに叫んでくれました。

その後、「土俗的舞曲」のリハーサルに進み、午前のリハーサルは終了。
なんと10時から1時間半、みっちり演奏しっぱなし!
タフです、ドイツ人。
初日の初回からこんなに飛ばして大丈夫なの?!
でも指揮の水間さんは「全然大丈夫(笑)。バカンス明けだから2日くらいしたらもっと良い音になるよ」
このペースで7回もリハーサルですか?!
凄すぎます!
日本のオーケストラだったら○○されちゃいます。(苦笑)

30分の休憩を挟んで、午後からは録音を兼ねたリハーサル。
今回の公演は、キングレコードからリリースされる予定なのですが、日本の感覚で言うと、コンサートを一発録音してリリースするのがライヴ盤。
でも、こちらではコンサートは演奏の事故がつきものなので、必ずリハーサルをしながら、この設備の整ったホールで録音をするのだそうです。
やはりここでも完全主義のドイツ流!
しかも、これまでさんざんリハーサルしたのに、録音となると少しのミスも許されず、20回以上のテイクを重ねていました。
僕としては、「こんなに演奏して疲れないかな…」という心配ばかり。
ところが、水間さんは「全然このくらい少ない方ですよ」とアッサリ。
確かに、回を重ねるごとに、段々と僕の音楽を理解してくれ、コツが分かってきたせいか、どんどん良い音になっていきました。

録音のコントロールルーム
コントロールルーム

午後の録音は、コントロールルームで聴いていたのですが、ディレクターの素早い指示と粘り強いディレクションはとても勉強になりました。
またエンジニアも、ことあるごとに「これで大丈夫か? 何でも言ってくれ」と、とても積極的に、そして楽しそうに録音してくれました。
CDはステレオなのですが、なんと今回はサラウンド録音。
さすがドイツ最大の放送局だけあって、やることが徹底してますね。

コントロールルームからのオーケストラ
録音中

僕もよく日本の某放送局で録音するのですが、その違いに目を見張ると同時に、大変勉強になりました。
こだわりと妥協を許さないその姿勢は見習うものが多いなぁ。

「囃子」と「土俗的舞曲」でかなり時間を費やしたので、「祷歌」は今日は音だし程度に。
でも、この曲は初演なので作曲者としては緊張の一瞬でした。
前2曲とは打って変わって、リリカルで荘厳な雰囲気なのですが、こちらの方がむしろドイツのオーケストラにはストレートに理解されたようで、2回くらいの通しで、僕の想像以上に曲が仕上がって行きました。

何より、チェロのオリバーさんの独奏が素晴らしい!!
「祷歌」におけるチェロは、巫女のイメージなのですが、まさにそれが憑依したような感じを受けました。
明日の本格的なリハーサルが楽しみです。

リハーサル後のロビーで
水間さんとオリバーさん
左から、水間さん、僕、オリバーさん、高橋さん

そして、ここでスペシャルなお知らせ!
なんと! 急遽今回のコンサートをインターネットでライヴ生中継することが決定しました!!
生中継なので、日本では夜中の3時からの開演。(苦笑)
でも、ネットなので全世界へのライヴ生中継です!
詳細が分かったら、またここで報告しますね!
お楽しみに!!

ケルン2日目(市内観光?!)

BBSにブログのコメント書き込みありがとうございます!
出来るだけドイツの臨場感が感じられるようマメに更新しますね!

今日は、午前中にFechnerさんやオリバーさん、ステージマネージャー、録音担当の方々を交えての打ち合わせでした。
Fechner さんとは7年ぶりの再会でしたが、全然変わってなく、7年前の話や今回の企画のことで話題は尽きませんでした。
一番の問題である和太鼓の搬入や録音など、スタッフからもいろいろと質問や提案があり、このコンサートを成功させたいというモチベーションがひしひしと感じられ嬉しかったです。
Fechnerさんに、大太鼓のミニチュア(と言っても本物と同じ素材の)とハッピををお土産にプレゼントして大ウケでした。

打ち合わせの後は、ケルン市内見学。
日頃全くと言っていいほど歩く機会がない僕が、3時間もキョロキョロと(おのぼりさん状態)歩き回りました。

まずは、大聖堂の横にあるコンサート会場のフィルハーモニー
フィルハーモニー
今日は表だけ。
後日中の写真もアップしますね。

そして、ホールの裏にはライン川が流れ、ちょうど川沿いは公園になっていました。レストランも沢山あって観光客で一杯。
ライン川と観光船
ライン川と観光船

そしてそして、そのすぐ側からズ〜ッと続くショッピングモール
ショッピングモール
今日はウインドショッピングだけに。。。

その途中に市内観光用の機関車の形をした路面電車
観光電車
カワイイ!!

さらにさらに歩いていくと、今回のコンサートを主催してくださるWDR(西部ドイツ放送協会)のビルが。
WDR
この左のビルもWDRで、ズ〜ッと奥まで建物は続いています。
リハーサルは1駅先のビルで、本格的なレコーディングも出来るホールになっています。

なんだか観光ブログになってしまいましたが、明日からはリハーサル。
その模様もまたアップしますね!

お楽しみに!!

追記
今日のケーニッシュ
今日のケーニッシュ
飲みやすくてキレがある。これで1杯200円!

夕飯はシュニッツェル
シュニッツェル
よくウチの夕飯でも作っているのですが、どんなもんだか味比べ
やっぱりビールに合う味でした。

午後8時を過ぎてもこの明るさ
20時のケルン
夜はまだまだこれから! という雰囲気。
僕は帰って勉強します!

ケルン到着

ケルン到着!!
時差の関係上、出発日と同日に到着するんです。

徹夜明けのまま飛行に搭乗し、機内ではグッスリ。
約12時間のフライトも睡眠&食事タイムで難なく乗り越え、無事フランクフルトへ到着。
チェロのオリバーさんと高橋さん、そして息子のファビアンくんがお迎えにきてくださいました。

フランクフルトからアウトバーンでケルンまで約1時間半。
アウトバーン
最高速180kmでビュンビュン飛ばすのは流石ドイツ!
おしゃべりしながらあっという間に滞在先のホテルへ到着。

ササッとチェックインを済ませ、オリバーさん達に連れられWDRと近所を散策。
ケルン大聖堂
ホテルの目の前には、あのケルン大聖堂!

歩き疲れたところで、ビアホール?なレストランでケーニッシュ(地ビール)とケルン料理で夕食。
ケーニッシュ
PETERSというメーカーのケーニッシュ
コクとキレがあって美味しい!

ケルン料理
豚肉の厚切り薫製とマッシュルームポテトにザハクラフト
ビールにぴったりの料理! ザハクラフトはそんなに酸っぱくなかった。

日本→ケルン移動に街中観光と盛りだくさんの一日を無事終了!
明日は朝から打ち合わせです。

出発!

さぁ、ドイツ・ケルンへ出発です!
成田出発

19日からリハーサルです。
今回、リハーサルがなんと7回も!!

通常、日本のオーケストラは2回くらいです。
いつもやっている名曲クラシックなら1回のリハーサルで本番!
今回は、シーズン最初のコンサートと言うのもあるのと、全曲オーケストラにとっては初めての曲ばかりですからね。
それにしても、7回とは、、、、 生真面目なドイツ気質を感じます。

リハーサルの様子は、またこのブログで報告しますね!

それでは、行ってきます!!!

海響

ケルン出発へ秒読み状態に入りました!
今回、林英哲さんらの「鬼神」で和太鼓をふんだんに使用しますが、「民舞組曲」や「絃魂」「海響」もオーケストラの打楽器パートに若干邦楽器が編成されています。

締太鼓、馬子鈴、びんざさら、拍子木等々

今回、これらの楽器を持参するのですが、なんと「びんざさら」は既にオーケストラが持っていました!
いったいどんな曲に使用したんだろう??

管絃楽のための交響的印象 海響」には、締太鼓、鈴、そして木板を使用しています。
木板って?
これは、文字通り木の板を木槌で叩くんです。
いつもは、“まな板”なんかを使っています。
これが結構効果的なんですよ。
ドイツにまな板があるかどうか分からないので、一応持参します。

最近は、この曲の吹奏楽版もコンクールの自由曲に取り上げられることも多く、Gran Cassa(大太鼓)パートを和太鼓で演奏する団体も多く見られます。
「和」の感じを全面に出しているんですね。

この「海響」は、昨年アメリカ初演をし、続いてのヨーロッパ初演です。
千葉県銚子の委嘱で、当地の自然や民謡をモチーフにした作品ですが、銚子から全国へ、そしてアメリカへ、ヨーロッパへと広がって行くのは、作曲家にとってこれほどの歓びはありません。

コンサートの選曲をする際、この曲を演奏しようと言ってくれたFechner氏の脳裏にはどんな“海”が見えたのでしょう。
ドイツ北部のバルト海と銚子の海。
そこに共通点は少ないかもしれませんが、生命の源である海からインスピレーションを受けるのは、西洋人も東洋人も同じなのでしょうね。

ドビュッシーの「海」とは違う日本の海が、ドイツでどう響くか?!


「和田薫の世界 喚起の時」より「海響」

鬼神

気が付けば2週間ぶりのブログになってしまいました!(大汗)
この間、地方へ打ち合わせに出たり、締切りがあったり、録音や収録…
ケルンに行く前にやっておかなければならないことが山ほどあり、
アッという間の2週間でした。

そうそう、台風や地震など天災も凄かったですね。
被害に遭われた方へ心からお見舞い申し上げます。

さて、先日再び林英哲さんの太鼓道場へリハーサルへ行ってきました。
道場は、某所山中にあるのですが、緑の森の中、太鼓の音が響き渡りました。
英哲さんとは、ここ数年続けて拙作を初演してもらっているので、お互いやり口が分かると言うか、こうして欲しいとか、こうくるな、というのが以心伝心出来るようで、とても充実したリハーサルが出来ました。

鬼神リハーサル
左から、上田秀一郎さん、林英哲さん、田代誠さん

今回の新作「鬼神」は、以前このブログでも書きましたが、
鬼=大地の神=太鼓」と「神=天上の神=オーケストラ」という構図からなり、
日本の音と西洋の音との対比と融合でもあります。
既に数多くのオーケストラとの協奏曲を初演している英哲さんですが、この「鬼神」も英哲さんの太鼓を想定し、彼を中心にオーケストラも配置しています。

鬼神スコア

今回のコンサートの立案者でもある事務局長のFechner氏は、和太鼓とオーケストラの新曲をまず第一に考えたらしいのですが、特に特定の和太鼓奏者を決めていたわけではありませんでした。

オーケストラとの協奏曲というからには、新作の楽譜が読めるのは勿論のこと、オーケストラとのバランスや指揮者との呼吸、リズム感の違いを補正する技術など、かなりのテクニックと経験を必要とします。
現在、日本も和太鼓ブームもあって数千団体の和太鼓グループがあるのですが、この条件を満たしてくれるところは、英哲さんと英哲風雲の会を覗いてほとんどないのが現状なんです。

僕は、この話が来た時に真っ先に英哲さんのことをイメージし、彼にしかこのコンサートは出来ないとFechner氏に推薦したのでした。
英哲さんとはじめて会った「四座響宴」から、吹奏楽との協奏曲「鼓神」、打楽器アンサンブルとのコラボレーション「鼓神 II」、そしてこの「鬼神」と4作目を数えるに至りました。
どの作品も作曲者の楽想を大きく上回るパフォーマンスで、圧倒的な生命力を作品に吹き込んでくれます。
作曲家にとって数少ない「作品を書きたい演奏家」なんです。

コンサートのフィナーレを飾る「鬼神」が、どのようにドイツのお客様に迎えられるか楽しみなところです。

NHK-FM「今日は一日『SF・ヒーロー』三昧に出演

16時間の長時間番組「○○三昧」のSF・ヒーロー特集で、22時か23時頃から「ゴジラと共に50年 伊福部昭を聴く」にゲスト出演
2009年8月16日(日) 9:00~25:00(途中中断あり)の内22時以降の約1時間